いつの世も権力者たちの醜い争いから始まり 人の命が消されて行く
74年前の今日 夏の8月
2度目の引き潮が訪れた時、出口のない洞窟が闇の中から顔を出しその扉は開かれた
セミは鳴くのを止め 虫は地面深く潜り 緑は色を隠し 鳥は昨日に帰っていった
その時、午前8時15分
目を潰す光 耳が引き裂かれる爆音 炎は体を溶かし 骨を砕く
地面は人の影を焼き映し 赤く染まった街は断末魔の叫び声
その声はきのこ雲の中に巻かれ天へ
そして、黒い雨が降り続いた
こんな結末を誰が想像しただろうか
現在まで 被爆死者 319186人
時は私たちを超えて行くが、その影は残る
舌がダメになるまで伝えて行かなくては
平和を
今を生きる者として
ローマ法王が世界中の教会に送った1枚の絵ハガキ